パソコンに接続するモニターとして、製品の種類が増えているのが湾曲タイプモニターです。最新版ではウルトラワイドスクリーンという、まるで映画館のスクリーンのように横幅が広い製品が数多くつくられています。そこまで大きい画面であれば高繊細な4Kの映像にも対応でき、しかも価格は下がってきているので入手しやすくなっています。

それでもこれまで使っていた平面スクリーンの性能で、十分に満足している人は少なくありません。それなのに、わざわざ曲面スクリーンの湾曲タイプモニターにアップグレードする意味はなにかと、画面を見やすくなるというメリットがあるからです。従来の平面スクリーンでは中心部を見るときは目から画面までの距離が近いですが、端をみるときには距離が遠くなります。それに対して曲面スクリーンは中心部を見るときと、端を見るときの距離は一定です。これにより目の調整を細かくする必要がなく、見え方が楽になります。長時間のデスクワークをしているときには、目が疲れやすく結果として視力が落ちやすくなりますが、その負担を減らせて目には優しいです。
また、ウルトラワイドスクリーンのように横に長い画面であれば、作業を同時並行しやすいです。たとえば右の画面でなにかのデータを表示させながら、左の画面でそれを文書にまとめるというときに、それぞれのウインドウが重なることなく表示できます。これにより仕事の作業効率が格段に上がります。
また大画面で作業ができるというのは、趣味でゲームをやっている人にとっても助かります。FPSシューティングゲームのようにわずかな動きを察知できるかが勝敗を左右する場合、湾曲タイプモニターのように大量の情報を確認しやすいモニターを使ったほうが有利です。横長なので視点を切り替えることなく周囲の状況を把握できる点も大きなメリットです。
では、湾曲タイプモニターにもデメリットはないのかというと、サイズが大きいので設置するためにはかなりのスペースを必要とします。さらに湾曲している分だけ、前方に飛び出しているので安定して置ける台も必要です。そして価格ですが、手頃になってきたとはいえ、平面スクリーンのモニターであれば大画面でも数万円で購入できますが、湾曲タイプモニターは大画面で性能が良いものだと10万円以上するものもあります。そのデメリットがあってもなお、メリットが勝ると思うならば購入を検討するべきです。
ただ、その際には使用用途に合わせた選び方をする必要があります。ゲームのように激しい動きの映像を表示させたいならば、応答速度が速い製品を選ばないと期待するほどの効果を得られません。