自作パソコンを作るメリットは、自分の目的に応じた最適なコンピューターを作ることができる点にあります。そもそも、家電量販店などで販売されているPCは不必要なパーツや機能が搭載されていることも珍しくありません。例えば、日ごろからワードやエクセルといった専用のソフトを使わない人にとっては、これらの機能が入っているPCは必要ない現状です。しかし、現実的には利便性や汎用性の高い製品を提供するために、大手の家電量販店はこれらの無駄な機能を搭載してしまっているのです。具体的な価格で述べると、これらの専用のソフトはコストで見ても1万円から2万円程度の上乗せになります。これらの無駄を省くだけでも、コスト面で大きな飛躍に繋がります。

実際に、自作パソコンを行うと全パーツを自分で揃えなくてはいけない面倒さは確かにあります。しかし、こういった全パーツは別購入することによって、一式で揃えられている家電量販店のPCのパーツよりも安くなっているのが現状です。相場では、同じ種類のものを集めても全体的なコストで3万円程度は安くなります。これに、上述の余計なソフトのコストを加味すれば総額で5万円以上のコストを削減することができるのです。当然ですが、余った費用は自分の好みにカスタマイズするために利用できます。仮に、ゲームをするための専用のPCとして活用したいときには、ビデオカードに力を入れることができます。あるいは、PCで臨場感のある音楽や動画を体感したいと考えている場合には、計算能力の高くなるCPUや音響効果が最大となるサウンドカードにも力を入れられます。つまり、余計な部分をカットすればそれだけ他の優良なパーツにお金を使うことができるようになるのです。
また、自作パソコンの大きな強みは相性の良いパーツを自分で選択できるという魅力がある点です。実は、家電量販店で販売されているパーツの中には、それぞれの性能を最大限に活かすことができない組み合わせになっているものがあります。代表的なものが、CPUとビデオカード、そしてメモリです。特に、ゲームや動画、あるいは動画編集を中心に利用したいと考えている人にとってこれらは死活問題になります。相性が悪いものを組み合わせてしまうと、性能を最大限に発揮できないどころか、PCそのものが立ち上がらなくなる可能性もあります。こういったことにならないようにするために、自分で好みにカスタマイズできるのが自作PCの最大の魅力です。